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財政推計を作る真の目的とポイントは?

 

Q.財政推計を作る真の目的は何でしょうか?苦労して作っても推計どおりにはならないし…

 

A.未来を当てるのではなく、現状把握と変化を感知するためのものです。

 
財政推計は、当たるか当たらないかのクイズをしている訳でありません。 たとえば、現状のまま20年30年経過したらどうなっているのか(現状ライン)、組織が将来にわたり理想とするところはどこなのか、破綻してしまわないように守らなければならない限界ラインはどこなのか、これらをはっきりさせ、住民や職員に見えるようにしておくことは大切なことです。 現状ラインと理想ラインとの乖離幅は把握すべき行財政改革の幅を意味します。
また、しっかりラインをひいて見える化しておくことで、現状の良し悪しが一目瞭然となります。そうすることで、現状がラインから外れて悪化したときは、いち早くそれを察知することができ、早期に処方箋を書くことができます。 私は、変化を敏感に感じ取るためのモノサシ(財政推計)を持っておくことは大事なことと考えます。 もし、私がとある会社の経営を任されたとしたら、人件費や利益を生み出す資産の更新情報を含めた推計予測を、当たるかどうか分からないからやらないという事は絶対にありません。
 

 

Q.財政推計を作るポイントが知りたいです。

 

A.「財政推計をどう使うか」を検討してから作りましょう。

 
推計をつくる際のポイントは、自治体の規模やまちの環境等によっても大きく変わってくるのではないかとも思いますが、まちの現状、将来のビジョン、リスク(災害、小さなまちの大企業転出、高齢化、少子化、高校卒業世代の転出などなど)、固定的な事、変動的な事などによって推計の区分を分割しておくと、変化に敏感に反応できるかもしれませんし、対処後も推計を簡単に修正することが可能になるかと考えます。
ただ、財政推計の中でどこまで織り込むのか、別の資料に任せるのかなどなど、それぞれの自治体の状況に応じて作成すると良いと思います。
財務諸表や固定資産台帳情報、セグメント情報、将来ビジョン、リスク管理(リスクヘッジと起きた後の対処策)など多くの資料とセットにして作成、説明することが肝要だと思いますので、財政推計をどう使うかを検討したうえでつくれば使いやすいものになるかと思います。 できることならば、それぞれの担当の方が集まり、情報共有をしながら対話を重ね同ビジョンのもとそれぞれの資料を作成することができればいいですね
 
 
回答者
獺祭部屋の主人(だっさいべやのあるじ)
profile 自治体職員。財政、公会計、資産台帳整備、施設白書、将来推計、セグメント情報作成の経験あり。